About顎関節症とは？
顎関節症とは、口を開けるときに痛みが生じる、口が開かない、口を開けたときに音がするなどの顎の関節に関する病気です。顎関節症は5つのタイプに分けられます。
- Ⅰ型 筋肉の異常
- Ⅱ型 関節じん帯の異常
- Ⅲ型 関節円板の異常
- Ⅳ型 骨の異常
- Ⅴ型 Ⅰ～Ⅳ以外の原因によるもの
これらの中で、多くの顎関節症の原因となるのがⅢ型の関節円板の異常です。関節円板は、下顎の骨がスムーズに開閉できるようにサポートする繊維組織で、柔軟性と弾力性を持っています。口を開けるときのクッションとして働くため、関節円板が正しい位置にあることで、違和感なく口を開けることができます。
しかし、強い力がかかると関節円板がずれてしまい、それが顎関節症の痛みや音の原因となります。関節円板がズレる原因としては、歯ぎしり、食いしばり、悪いかみ合わせ、事故や外傷などが考えられます。
顎関節症の治療は、原因に応じたアプローチが必要です。顎に違和感や痛みを感じるようになった場合は、早めに歯科医院で検査を受けましょう。歯ぎしりや食いしばりが原因であればナイトガードの使用、かみ合わせが原因であれば矯正治療により症状を緩和することができる場合があります。
Cause顎関節症の原因
顎関節症は、さまざまな要因が複合的に影響して発症すると考えられています。例えば、かみ合わせが悪い状態にストレスが加わる場合や、顎関節に小さな構造的な異常がある中で、頬杖などの癖が日常的に続くことで顎関節に負担がかかることがあります。
日常生活には、顎関節に負担を与える以下のような癖があるので、まずは自分の行動を振り返り、改善を目指すことが重要です。
- 歯ぎしり・食いしばり
- うつぶせ寝
- 頬杖をつく癖
- 猫背
- 硬いものばかり食べる習慣
これらの癖を無意識に行っていないか、確認してみましょう。
また、癖だけでなく、以下のような要因でも顎関節症を引き起こすことがあります。
- 外傷（交通事故や転倒など）
- TCH（歯をかみ合わせている状態が長時間続くこと）
- 爪を噛む
- 睡眠不足
- ストレス
顎関節症が進行すると、外科手術が必要になることもあります。そのため、市販のマウスピースや自己流のマッサージ、整体院や整骨院のみでの治療ではなく、早期に歯科医院で適切な診断と治療を受けることが大切です。症状が軽度のうちに対処し、根本的な治療を行うことで、顎への負担を軽減し、健康な状態を取り戻しましょう。
このような症状がある場合は、
ご相談ください
- 口が開けにくい
- 口を開けるときに音がする
- 口を開けるときに痛みがある
- 顎が痛い
Treatment当院の顎関節症の治療
スプリント療法
スプリント療法は、顎関節症の症状を和らげるために、スプリントと呼ばれるマウスピースを装着する治療法です。これにより、顎の筋肉や関節にかかる負担が軽減され、症状の改善が期待できます。基本的には夜間、寝ている間に装着し、昼間は使用しません。スプリントの製作は、保険適用内で可能です。
生活習慣改善指導
生活習慣改善指導では、顎関節症を引き起こす可能性のある生活習慣や日常的な癖を見直し、意識的に改善を図ることをサポートします。
Q&Aよくある質問
歯ぎしりをすると顎関節症になりますか？
歯ぎしりや食いしばりは顎関節に負担をかけ、顎関節症の原因となることがありますが、必ずしもそれが原因とは限りません。歯ぎしりや食いしばりをしていても顎関節症にならない方もいます。顎関節症の原因を特定するためには、歯科医院での適切な検査が必要です。
顎関節症の治療には矯正治療が必要ですか？
検査を行い、かみ合わせに問題があると判明した場合、矯正治療が有効な選択肢となることがあります。まずは検査で原因を確認することが重要です。
顎関節症は自然に治りますか？
症状が軽度であれば、原因を解消することで症状が緩和されることもあります。しかし、癖などが関わっている場合、それを改善しない限り症状は再発する可能性があります。顎関節症が進行すると外科的治療が必要となることもあるため、早期に歯科医院で診察を受けることをおすすめします。