このような症状ありませんか？
睡眠中に見られる症状
- いびきをかく
- 一時的にいびきが止まり、その後大きな呼吸音とともに再開する
- 呼吸が途中で止まる
- 呼吸が不規則になり、息苦しさを感じる
- 咳き込む・むせる
- 夜中に何度も目が覚める（トイレに起きることが多い）
- 寝汗をかく
朝起きたときの不調
- のどや口の中が乾いている
- 頭痛や頭が重い感じがする
- 深く眠れた感覚がない
- すっきり目が覚めない
- 起きても体がだるく、重く感じる
日中に感じる影響
- 強い眠気に悩まされる
- 倦怠感やだるさが続く
- 集中が長く続かない
- 常に疲れているように感じる
睡眠時無呼吸症候群（SAS）とは
睡眠時無呼吸症候群（SAS）とは、睡眠中に呼吸が停止することで、睡眠の質が低下し、様々な健康問題を引き起こす可能性のある病気です。大きないびきや、寝ているにも関わらず日中に強い眠気を感じる場合、SASの疑いがあります。この状態を放置すると、心臓に過度の負担がかかり、心筋梗塞や不整脈などのリスクが高まります。また、日中の眠気が原因で重大な事故に繋がることもあります。SASが心配な場合は、早期に医療機関を受診することをおすすめします。
いびきの原因には以下のようなものがあります。
- 鼻炎や扁桃腺の肥大
- 身体的特徴（口が小さい、顎が小さいなど）
- 生活習慣（寝酒や喫煙など）
- 肥満傾向
- ストレスが多い
- 仰向けで寝る習慣
- 睡眠時無呼吸症候群
- 脳神経系疾患など
- 舌が下がっている（低位舌）
- 矯正で歯を抜いたことがある（口腔内容積が狭い）
当院では、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある患者様にその旨をお伝えした後、医科との連携を取ります。医科での簡易検査、もしくは精密検査後、患者様に合わせた治療を提案いたします。医科でCPAP（シーパップ）の適応の可能性もあります。歯科でのスリープスプリント装着後は、効果判定として再度医科での検査が必要です。
Sleep Splintスリープスプリントのご提案
当院では、「スリープスプリント」と呼ばれる歯科装置を用いて、睡眠時無呼吸症候群（SAS）の改善をサポートしております。
これは、就寝時に下あごをわずかに前方に誘導するよう設計された専用のマウスピースを装着する方法です。マウスピースによって喉まわりの気道が広がり、いびきや無呼吸の症状を和らげる効果が期待できます。
- 有効率は約90%とされています。
- コンパクトなマウスピースのため、出張や旅行の際も携帯が可能です。
- 耐久性の高いプラスチック素材を使用しており、長期間にわたりご使用いただけます。
正常な方と睡眠時無呼吸症候群の気道の違いは？
引用：「Sleep Profiler自宅配送患者用説明資材」(Philips)
睡眠時無呼吸症候群は、舌の位置が大きく関わります。低位舌、食いしばり・歯ぎしりがある方は、舌根が気道を圧迫しやすく、リスクが高いです。また、生活習慣病との関わりも深いです。
OSAS生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群（OSAS）の関係
高血圧や糖尿病などの生活習慣病を治療中の方のうち、約30～50％に睡眠時無呼吸症候群（OSAS）が併発していると言われています。特に、複数の降圧薬を服用されている高血圧の方は、OSASを合併している可能性が60～80％と非常に高く、注意が必要です。
そのため、生活習慣病で通院されている方は、OSASの可能性を積極的に考慮し、早期の検査・診断を受けることが重要です。
生活習慣病におけるOSASの有病率
- 2型糖尿病の患者：33%
- 高血圧患者：30〜50%
- 3剤以上の降圧薬を服用している高血圧患者：60〜80%
日本医師会雑誌2020第149巻
日本内科学会雑誌2020第109巻