About歯周病とは
歯周病は、歯肉や歯を支える骨など、歯の周りの組織に炎症を引き起こす感染症です。
歯周病が進行すると、歯ぐきだけでなく、歯を支える骨まで溶けてしまい、歯がぐらつくようになり、最終的には抜歯が必要となる場合もあります。さらに、歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどなく、発見が遅れがちです。
歯周病が進行して歯ぐきが下がったり、骨が溶けてしまった場合、現代の医療技術でも完全に元の状態に戻すことは難しくなります。だからこそ、定期的な検診やセルフチェックを行い、早期発見・早期治療を心がけることが非常に重要です。
歯周病のリスクが高い方には、
以下のような特徴があります
- 喫煙をされている方
- 中高年の方
- 糖尿病をお持ちの方
※糖尿病の方に関しましては、医科の先生と連携して治療に当たっています。 - 妊娠中の方
- ご家族に歯周病の方がいらっしゃる方
当院では医科歯科連携を
行っております
医科歯科連携のメリット
- 糖尿病と歯周病の早期発見・早期治療につながる
- 重症化を未然に防ぐことができる
- 糖尿病患者さんの治療効果が高まりやすくなる
- 歯周病患者さんの糖尿病悪化リスクを抑えられる
当院の歯周病治療の特徴
- 患者様の歯周病の進行に合わせた治療計画の提案
- 重度歯周病の方にブルーラジカルを用いた治療
- エルビウムヤグレーザーを用いた歯周治療
- ポイックウォーターを用いて歯周病再発防止・歯周病予防
Progress歯周病の進行度
歯周病は、初期の段階ではほとんど自覚症状がないまま進行してしまうため、気づいたときにはすでに重度になっていることも少なくありません。進行の程度によって治療法や回復の可能性が大きく異なるため、自分の状態を知ることがとても大切です。
歯肉炎
口腔内に歯垢が蓄積すると、そこに含まれる細菌の影響で歯ぐきに炎症が起こり、赤く腫れてしまいます。その結果、歯と歯ぐきの境目にはおよそ2～3mmの歯周ポケットと呼ばれるすき間ができるようになります。
初期歯周炎
歯肉炎が進行すると、歯周ポケットはさらに深くなり、汚れや細菌がよりたまりやすい状態になります。その結果、歯周病菌の作用によって歯槽骨が少しずつ溶け始めてしまいます。
中等度歯周炎
歯槽骨が半分ほど失われると、指で押すだけで歯がぐらつくようになります。歯ぐきの炎症や出血もさらにひどくなり、口臭も強く感じられるようになります。さらに、歯根膜にまで影響が及ぶと、歯が浮いたような違和感を覚えることもあります。
重度歯周炎
歯槽骨の大部分が溶けてしまい、もはや歯を支えることが困難な状態になります。歯根の周囲には膿がたまり、歯ぐきを押すと膿が出てくることもあります。放置すれば、最終的には歯が抜け落ちてしまう危険性もあります。
Treatment歯周病の治療方法
歯周病検査
まず、歯周病の進行度や歯肉のポケットの深さの検査を行います。歯周病の進行に応じて治療計画を立案いたします。治療方針についてご質問などがございましたら、お気軽にお声かけ下さい。
スケーリング・ルートプレーニング（歯石除去）
セルフケアでは落とせない歯肉や歯石を取り除くために行う治療です。歯科衛生士の専門技術が必要で、歯肉の奥深くにまで付着したポケットの歯垢にもアプローチして除去を行います。また、炎症の改善を目的として、歯ぐきや細菌を減らせば、歯周病の改善につながります。
歯周外科手術（重度歯周病の場合）
歯周病が進行している場合には、セルフケアやスケーリング・ルートプレーニング（SRP）などの基本治療では歯周病が改善せず、歯周外科手術を行う必要があります。患者様とよくご相談した上で手術を実施いたします。外科手術としては、術中に出血することはありますが、適切な治療を行えばそもそも出血も止まり、歯周病の改善につながります。
メインテナンス
歯周病の治療によって歯や軟組織改善することで、その後継続的な病を悪化させないことが重要になりません。しかし、歯周病は再発しやすい疾患のため、3か月に1回程度の定期検診によってプロフェッショナルクリーニングを受けることで、日々のセルフケアを続けることで、口腔内を健康に保つことができます。せっかく治療した歯の健康の維持にとって大切なのです。
世界初の歯周病治療器
「ブルーラジカル」を導入
当院では、最新の歯周病治療器「ブルーラジカル」を導入いたしました。
「ブルーラジカル」は、世界で初めて歯周病治療用医療機器として認められた画期的な装置です。
超音波振動で歯石や歯垢をしっかり取り除き、さらにレーザー照射で殺菌を行うことで、より効果的な治療を実現します。
特に、重度の歯周病でお悩みの方や、歯茎を切らずに大切な歯を残したい方におすすめの治療方法です。
エルビウムヤグレーザーを使用した歯周治療
エルビウムヤグレーザーの効果
- 歯周病菌を殺菌する効果
- 傷の治りを早める効果
- 炎症を抑える効果
- 骨の再生を促す効果
これまで歯周外科治療では、ハンドスケーラーや超音波スケーラーを使って、歯根面の汚れを機械的に除去する方法が一般的でした。
しかし最近では、水に対する高い吸収性をもつ「エルビウム・ヤグレーザー」の活用が進んでいます。歯石や感染部位にレーザーを照射すると、内部の水分がレーザーエネルギーを吸収し、気化して「微小爆発」が起こります。その力で汚れや歯石が蒸散し、効果的に除去されます。
さらに、照射によって細菌の殺菌やエンドトキシンの分解・除去も可能で、組織の再生も期待できる治療法です。
院内のすべての水は殺菌効果のある除菌水を使用しています
エコシステム
当院で治療に使用するすべての水は細菌数０のため、感染の心配がなく安心安全に治療を受けていただけます。
ポイックウォーター
当院ではタンパク分解型除菌水「ポイックウォーター」を使った口腔内の洗浄・殺菌をおすすめしています。
ポイックウォーターは高濃度エピオスウォーターをベースに、薬品を一切使わず生成されており、赤ちゃんから高齢者まで安心して使える安全性が特長です。
歯周病は治療後のメインテナンスが大切です
どんなに丁寧にクリーニングをしても、お口の中の汚れや細菌は、約3ヶ月ほどで元の状態に戻ると言われています。だからこそ、定期的なメインテナンスがとても大切です。
「予防」という考え方は、まだあまり馴染みがないかもしれません。痛みがないのに歯科医院に行くことに、違和感を覚える方もいらっしゃると思います。ですが、ぜひ美容室に通うような感覚で、気軽に歯科医院にいらしていただければ嬉しいです。
クリーニングの後は、お口の中がすっきりして気持ちが良くなるだけでなく、小さなトラブルも早期に発見できる可能性が高まります。その結果、治療の負担も最小限に抑えられるのです。
Q&Aよくある質問
歯周病は治りますか？
軽度の歯周病であれば、歯周病菌をコントロールすることで完治をめざすことが可能です。
症状が進行して歯ぐきや歯槽骨が溶けてしまうと、元通りに戻すことが難しい場合もあります。
そのため、歯周病と診断されたら、なるべく早く治療を開始しましょう。
歯周病予防はどうすればよいですか？
歯周病の予防には、お口の中に歯垢や歯石を溜めないことが重要です。
毎日の丁寧なブラッシングと、定期的な検診・クリーニングで、歯周病を予防しましょう。
当院では、患者様のお口の状態に合わせた、効果的なブラッシング方法をお伝えしています。
歯ぐきが下がってきたように感じます。
歯ぐきが下がる原因には、歯周病のほかに過度のブラッシングや歯ぎしりなども考えられます。
歯ぐきが下がると知覚過敏の症状を感じやすくなります。
原因をはっきりさせて、適切な治療を受けましょう。